■はじめに

熊本地震は、2016年4月14日(前震)および16日(本震)に熊本県から大分県にかけて発生しました。一連の地震活動で、最大震度7を2回記録したのは観測史上初めてです。消防庁によれば2016年10月14日現在、死者110人、負傷者2,407人、熊本県における避難者数は4月17日時点で最大183,882人となっています。また、住家被害は全壊8,257棟、半壊30,957棟、一部破損140,921棟、火災15件です。
熊本県には免震建物が分譲・賃貸マンション、病院、庁舎合わせて23棟建設(施工中含む)されており、その多くで免震装置によって熊本地震の被害を軽減することができ、免震構造の有効性が報告されています。当レポートは、現地の免震建物のオーナーや施設管理者、建物設計者の皆様に当時の状況などをうかがい、まとめたものです。

インタビュー映像

前震・本震で震度7を記録した益城町の状況(2016年7月20日撮影)